潜在意識について
潜在意識とは?
あなたの現実世界を創り上げている、すべての情報=プログラムである。よって潜在意識の中の情報=プログラムを変えると…
- ビジネス・経営
- 収益
- 家族関係
- 人間関係
- プライベート
その他さまざまなことについて現実が変わります。
意識=顕在意識とは?
潜在意識を説明するには、まず、意識=顕在意識とは?を理解する必要があります。
意識=顕在意識とは、あなたが、あなた自身であると、知覚や自覚している状態のことです。
私は時々、セッション中にお客さまに、こう質問します。
「ぐっすりと寝ているあいだのあなたは、意識はできないけれど、あなた自身ですよね?では、その寝ているあいだのあなたは、あなた自身どうやって知覚しますか?」
…意識がない状態のあなたも、あなた自身…?知覚できる意識で認知した世界のみが現実のすべてではないことはこのことから理解できるかと思います。そうしてあなたがあなただと認識しているあなたのみが、あなた自身では実はないということも、このことからわかりますよね。
しかし大抵の人は認知している世界についてのみが、現実の世界であると思っています。そうして認識できている自分自身のみを自分だと認識しています。私たちの意識とは、通常このようなものです。
「潜在意識」についての基礎知識
意識と無意識(潜在意識)とは、精神分析の父、ジークムント・フロイトが最初に提唱しました。
無意識(潜在意識)について一般的にはこう記されています。
自覚されることなく、行動や考え方に影響を与える意識。心の奥深い層にひそんだ意識。
※出典:Weblio 辞書心的あるいは脳内での過程・状態・関係性などが意識にのぼらない状態あるいは過程。意識の定義/観察者の視点・観察方法によって、意味するものは変わってくる。
※出典:脳科学辞典、無意識
潜在意識、という言葉は、無意識(英 unconscious, 英 subconscious)の「意識を失う(to be unconscious)」との誤解を避ける為に「subconscious」が使われるようになったことから。
※出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』による。
心理学、精神医学の専門家は無意識(英 unconscious, 英 subconscious)と表記することの方が多いのでですが、このサイトでは【潜在意識(subconscious)】という言葉を使います。
「顕在意識」と「潜在意識」
潜在意識とは、知覚や自覚はできないが、存在し、顕在意識に影響を与え続けている意識 です。
お客様とお話をすると、潜在意識とは(知覚できないから)とても遠い存在のように感じておられる方が多いのですが、顕在意識と潜在意識は ぱっかーんと分離しているものでは無く裏と表のような関係で、繋がっています。常に顕在意識に影響を与えているものであり、あなたの現実世界を創り上げているのが潜在意識です。
…あなたにとって当たり前になっている行動や習慣は潜在意識のなせる技です。自転車に乗れるのも車の運転ができるのも、最初はぎこちなかったやりなれなかったことも、幾度も繰り返したために潜在意識にその情報がインプットされた結果、さして意識をしなくても出来るわけです。
「潜在意識」と「顕在意識」の割合
人間の脳内の、潜在意識と顕在意識の割合は、
大まかには、1:9
3%〜10%が顕在意識
90%〜97%が潜在意識
であると一般的に言われています。しかし最近の研究で、顕在意識の割合はもっと少ない…のではないか?という説もあります。
つまり 潜在意識と顕在意識が綱引きをすると、どんなに頑張っても潜在意識には勝てないというとです。
「潜在意識」の特性
潜在意識には識別も判断も無い
潜在意識には(インプットされ続ける情報について)判断をしたり、選別をしたりするシステムがありません。
どのような情報でもインプットしますし、その情報がどのような情報なのか?についても、顕在意識で潜在意識の領域の情報を知覚することは不可能なので、私たちはどんな情報なのかを知覚することができません。ですから、
「(本人にとって)都合がいい、都合が悪い」「善、悪」「ポジティブ、ネガティブ」…などの判断や判別も無く取捨選択すること無く、情報は潜在意識にインプットされ続けます。
例えばあなたの人生で、あなたにとって都合の良くないことが起こるのは…一連のパターン化された、あなたにとって都合の良くない情報が潜在意識から顕在意識に上ってきて、現実化しているということです。
その逆に、お金や人間関係を含めて人生が上手くいっている人は、その人にとって都合の良い情報が潜在意識から現実化している、ということです。
潜在意識には時間の概念が無い
潜在意識には、過去も未来もなく、常に「いま」しかありません。
時間の概念は過去は記憶に、未来は意識によってとらえられています。しかし潜在意識の中ではそれらを認識する機能が無いので、常に全ての情報が「いま」のこととして存在をしています。
潜在意識には空間の概念が無い
顕在意識のように 空間を認知することができません。
潜在意識には現実と非現実の区別ができない
これは、潜在意識は識別も判断もない で書いた通りなのですが、顕在意識では判別できる、現実と非現実が、潜在意識には区別できません。
出来事の真偽にかかわらず、潜在意識としては入ってきた情報はすべて本当のことでしかありません。催眠療法(ヒプノ、ヒプノセラピー)の記憶の書き換えとは、この特性を利用したものです。
潜在意識には主語が無い
顕在意識がするように、主語を認識する、人称を使い分けるのは潜在意識は苦手です。
クライアントさまに言葉を使うセッションを多くしてきた経験上、そういうものとして、言葉を扱うほうが、実際に現実が変わりやすい結果が出ています。
一人称=「私」のみを使うほうが、現実が変わりやすい。
他人のことも、私の中の〇〇さん、などのほうが上手く行きます。ですから意識的に使う言葉や、書く文章、その背後にある意識や感情・感覚に気をつけたほうがいいのは確かです。「他者に対して、悪口や罵詈雑言などは言わないほうが良い」と言われているのは、潜在意識の中では他者も自分も区別が無いので、他者を責めることと自分を責めることの区別も無いからです。
潜在意識には制限や限界がない
- 潜在意識には、識別も判断も無い
- 潜在意識には、時間の概念が無い
- 潜在意識には、空間の概念が無い
- 潜在意識には、現実と 非現実の区別ができない
- 潜在意識には、主語が無い
上記のことから、
顕在意識には、限定や限界がありますが、潜在意識の世界には、ありとあらゆる、限定や限界が無い世界と言えます。
潜在意識から起こる自動反応
潜在意識は常に自動で、膨大な情報を、記録し続けています。(脳の場所は、海馬と扁桃体、大脳皮質など)海馬は記憶や空間学習能力、扁桃体は、情動などと結びついた記憶を司ると言われています。(トラウマなどはここが関係しています)
潜在意識の自動反応とは生きてきた中で、さまざまに経験をした記憶と、それに伴う感情や感覚、思考、判断などパターン化した情報=プログラムが、ある外界の刺激などで、無意識、無自覚のうちに瞬時に自動で出てくること。
潜在意識からの自動反応の例
- 自然に出てしまう癖、言葉など。
- ある刺激に対する感情や感覚、動作。
…幼少期に、多く褒められたことには、人は大抵、得意な意識を持ちます。逆にうまくいかなかったことで挫折感を味わったことが多い経験は、避けたり苦手な意識を持つようになります。
これらのことが一連のパターン情報として潜在意識に入ると、似たような経験が起こった場合無意識のうちに、同じ感情・感覚が蘇り同じ行動をとります。厄介なのは、無意識、無自覚のうちにやってしまうということです。
・自分の意思とは関係なく起こる例…金木犀の香りを感じた瞬時、幼少期の記憶が蘇る。
これらの自動反応の下にあるものは、自動反応から呼び起こされる情動、感情、感覚です。ちなみに香り、匂いというものに人は圧倒的に無防備で脳に直接影響を与え、その時の記憶や感情・感覚と結びついて潜在意識にプログラムされやすいものです。
自動反応でわかりやすいのは、習慣化されたことです。
・自転車や自動車の運転など、覚え込んで自然にできる動作。
・洗顔や歯磨きなど、習慣になっていること。
これらは幾度も繰り返し行なった結果、習慣化して自動に作業ができるようになったことですが、潜在意識に、その情報パターンがインプットされた結果です。
近年、脳科学的に潜在意識から起こる自動反応は、想像以上に多岐に渡っていることが、研究でわかってきているそうです。逆に言えば、物事の選択する際などの自由意志だと思っていたものも、そうではない可能性も高いということ。
fMRIを利用して行なった研究では、
顕在意識で決定した自由意志ですら、
既にその前に、脳での反応が7秒も前に見られる…!
(まだ確定された実験結果ではないそうですが)つまり私たちが自分の自由意志で選択している、と思っていることも、もしかすると実は潜在意識からの自動反応で選択している可能性もある…と言うことですね。
もしそうであればさらに潜在意識が現実を創り上げている、ということが実証されるかと思います。
顕在意識と潜在意識の情報処理能力
「頭脳の果て」ウィン・ウェンガー/リチャード・ポー共著
田中孝顕訳 きこ書房発行 より私たちの意識的なマインドは
1秒間に126ビット※1の情報しか処理することができず、他人の話を聞く場合は、
1秒間にたった40ビットしか処理できないのです。これに対して私たちの感覚は、
1秒間に1000万ビット以上もの情報を受取ることができます。このように無意識にインプットされた情報は、
必要であるかどうかにかかわらず、分類され、加工され、意識的な大脳皮質よりほぼ8万回早く活動する
大脳辺縁系に瞬時にキャッチされます。大脳辺縁系のこうした超高倍速加工技術のおかげで、
カンガルーネズミは鷲が急降下して襲ってくる
ほんの一瞬前に安全に逃げられるのです。
この本ではつまり、
潜在意識が1秒間に処理できる情報は、
顕在意識が1秒間に処理できる情報量の、
約8万倍(80000倍)である。と書かれています。
ブレイン・プログラミング
アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ著、市中芳江訳
サンマーク出版 初版2017年 (P.025より)脳は毎秒、4億ビットもの情報を処理しているが、
そのうち意識的に処理される情報は、わずか2000ビットである。
残りの情報は意識にものぼららない
つまりこの本では、
潜在意識が1秒間に処理できる情報は、
顕在意識が1秒間に処理できる情報量の、
潜在意識は顕在意識の20万倍!
もの情報を処理しているということになります。
数値の科学的な正確さは、
一般人には確認しようがありませんが、
私たちの脳では、顕在意識よりも、潜在意識の方がとてつもなく膨大な情報を常にインプットし続けている…ということは間違いありません。
※1ビット【bit】とはコンピューターで扱われる情報量またはデータの最小単位。2進数の1桁、0と1に対応し、二者択一に必要な最小の情報量となる。多くのコンピューターでは8ビットをひとつの単位として「バイト」と表現する。
脳の恒常性と可塑化
恒常性(こうじょうせい)英:ホメオスタシス(homeostasis)とは、生物のもつ重要な性質のひとつで、環境や体の内部が変化をしても、一定の状態に保とうとする性質や、その状態のことです。
つまり、生存本能に基づいて、変化を嫌うので元の状態に戻ろうとする機能のことです。脳、潜在意識も同じく、急激で、大きな変化を嫌います。
しかしまったく、脳や潜在意識を変えられないというわけではありません。 脳には可塑性(かそせい)という特性もあります。
可塑性とは、固体が外力を受けたとき、その力がある程度以上になると、もはや弾性体としての性質を失ってしまい、永久ひずみ(ひずみの状態=変形したままであること)を生じて連続的に変形するようになること。
わかりやすく例えるなら、手で粘土に力を加える場合その力があるレベルを越えると、粘土は元の形に戻ることがなくなり形が変わります。そして、そのまま置いておいてもその形は変わりません。
上記の粘土の例のように、脳には少しづつならば、変化することができるという特性があります。潜在意識の特性も脳の特性と同じです。つまり急激な変化は嫌いますが、少しずつであれば変化をするという特性があります。
潜在意識には強い感情や感覚を伴うと情報が入りやすい
潜在意識の自動反応では、ある刺激(出来事や記憶、環境など)から瞬時に、潜在意識の中にある情報から感情や感覚が湧き上がりますが、
感情や感覚と結びついた情報は潜在意識にインプットされやすい、という性質があります。特に強烈な感情や感覚を伴った出来事の場合、この特徴は顕著になります。
潜在意識は顕在意識が意識したものを見つけたり引き寄せたりする
この機能は、人の脳の機能として見つかっています。RAS(毛様体賦活系、もうようたいふかつけい)という、脳幹にある「毛様体」という神経の集まりがあり、
生命活動の維持にも関わる神経でもあるが、
脳で処理をされる情報の仕分けをし、
注意を引くべき順に優先順位をつけます。そして意識をしたものに対して、
その情報を外界からピックアップして、
目の前に提供をしてくれるのですが、いわゆる「引き寄せ」は、
この脳の働きが大きく作用しています。人は進化の過程でRASというしくみを獲得した。
すべての情報をふるいわけ、そのなかからいつでも自分にとって
大事なものだけを拾い上げるツールを。RASは脳内の意識と無意識のあいだのフィルターでもある。
意識が情報を受け取り、それに対する指示をRASに送ると、
RASはその指示を潜在意識に伝える。
こうやって意識が受けとったものが潜在意識に染みこんでいく。脳は、RASが送ってきた情報に応じてどんな行動をとるべきかを考え、
体へ指示を送る。RASは外部からの情報を仕分けして、
あなたの考え方にぴったり合う情報や、
あなたが普段から親しんでいる物事の情報をピックアップする。内面の思考や感情に合わせて、外部からの情報を拾い上げる、
そして拾った情報にあなたの意識を引きつける。ブレイン・プログラミング
アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ著、市中芳江訳
サンマーク出版 (P.025〜026より)
つまりRASの機能が、意識したものを自動的に、外界の情報から選別し見つけ出し、目の前に表してくれるのです。
潜在意識の中の情報はサバイバルにもとづく情報が多い
外敵や環境から身を守る為に生物は、恐怖か快感か、つまり快・不快の感情を選び分け行動することで生き延びてきました。人類も例外ではありません。潜在意識からの自動反応の大半はネガティブな感情が多く、それは生存競争から起こる本能的な感情・感覚からが多いのです。
潜在意識の情報を自動で削除する機能は無い
「顕在意識」と「潜在意識」の情報処理能力で書きましたが、膨大な情報を常に潜在意識は取り込んでいます。
その中には、現実化することで人生を幸せにしてくれるような、パターン化された一連の有難い情報もあれば、現実化して欲しく無い繰り返し起こっている、人生でパターン化された一連の情報もあります。
しかし、人類の潜在意識には、一度潜在意識の中に入った情報を自動で削除する機能はありません。
もし人間の脳にその機能があれば、過去のトラウマ、嫌な感情・感覚を伴う記憶について潜在意識から自由に自然に削除したり、良い記憶だけを残すことが出来たことでしょうし、過去に引きずられて行動ができないなどということもなかったことと思います。
このことは毎日、脳に送られている情報のうち、約99.9パーセントの情報は、知覚もされず処理されて、消えている=不必要な記憶と判断され、保存されない情報とはまったく別の情報のことです。